朝起きて「首痛っ!」上を向くのも下を向くのも横も痛くて動かせないことがある「寝違え」の対処方法や原因についてです。
「寝違え」と「寝違い」ありますが、どちらも正式な医学用語ではありませんのでどっちが正しいのか?です。
もくじ
首の寝違えの症状
軽度の「首を動かすと何か違和感が…」から重度の全く動かせない「仰向けから頭が持ち上げられないぐらい痛い~手で頭を持って支えながら何とかか起き上がる」など日常生活が著しく不便なケースまであります。
痛みの場所も首だけではなくて、肩や首を動かすと背中(肩甲骨の間)が痛い~もよくあります。
首の寝違えた時の対処
やらない方が良いこと
首が痛くて回らなかったらイライラして、一秒でも早く治したいところ。
しかし焦ってやらない方が良いこともあります。
基本的には寝違えは肉離れや捻挫、炎症になりますので、痛いところをグイグイ押したりのマッサージ、無理に動かすストレッチなどは止めた方が良いです。
炎症がひどくなる場合があります。
首の痛みは「傷」です。傷を引っ張ったり押して良くなりそうですか?
やった方が良いこと
楽な姿勢を維持しましょう!
まず痛くない楽な姿勢でいることが大切です。
基本的に寝違えは「傷」ですので、楽な姿勢をする=「傷」の部分が重なり修復が早くなります。
痛みが気になり、どの角度までいけるか?どうしたら痛いのか?を一日で何度も確認した気持ちも分からなくないですが、その都度重なって治りかけの傷を再度引きちぎることになりますので、最小限に留めましょう。
薬も利用しましょう!
市販の薬局で売っている湿布でも効果あります。
ただ首への湿布は髪の毛を巻き込んでイヤ!外で目立つ!な場合塗るタイプのクリーム状の消炎鎮痛剤もあります。
なお首の皮膚は他の部位よりデリケートですので、肌がかぶれやすい方は薬剤師さんと相談しましょう。
痛いけど、どうしても仕事しなくては…。な場合は服用タイプの痛み止めの薬も考えましょう。
鎮痛剤は胃に負担かかることありますので、胃の悪い場合は薬剤師さんに相談しましょう。
鎮痛剤はあんまり効かへんわ~という方は、服用する最小限の水では無くて、コップ一杯程度の多め水で服用すると良く効くことがありますので、一度お試し下さい。
楽な姿勢だけじゃなくて、できることは無いですか?
基本は楽な姿勢ですが、少しでも早く治したい場合の対処方法です。
首の筋肉そのものは「傷」ですので、押したりは出来ませんが、首と連結する周りの筋肉が硬くなっている(=縮んでいる)と、ずっと首の筋肉を引っ張り続けますので、首と連結する筋肉をゆるめるのは有効です。
ご自身でできるマッサージの紹介ですが、寝違えの原因やどこの筋肉が首に影響出ているかは個人によって違いますので、以下の方法は一例であって、万人に効果あるものでありません。
もしやってみて、首の痛みがきつくなる場合はすぐにやめてください。
①大胸筋(鎖骨の下)のマッサージ
指三本で鎖骨の下周辺を広い範囲で軽くマッサージしていきます。
もし硬くなっている部分や、軽いマッサージで響くような場所があれば集中的にゆるめましょう。
繊細な部位ですので、強く押したりは止めましょう。
どうして大胸筋なの?
寝違えの原因で長時間のパソコンやスマホで不良姿勢があります。
肩が内側に入り込む「巻き肩」になっている可能性があります。
肩が内側→背中の肩甲骨がつられて外側に移動→肩甲骨は首の筋肉と連結してる→首の筋肉もつられて引っ張られる
という悪い連鎖が寝違えの原因のひとつです。
パソコンをしている巻き肩状態の時には大胸筋が縮んでいます。
それが長時間になると、縮んだ状態が普通?癖になり?戻らなくなって、巻き肩が固定されてしまいます。
大胸筋をゆるめて、今度は逆の良い連鎖にします。
大胸筋ゆるむ→胸が張れる→肩甲骨が内側に移動して正常な位置へ→連結している首の筋肉もゆるむ!を目指します。
②脇のマッサージ
1)脇の奥の方の筋肉を親指で押してゆるめる。(動脈がありますので、グリグリは押さない)
2)肩甲骨の外側を三本の指で上下にさすり、こりや響くところがあれば集中的にゆるめます。
どうして脇なの?
脇をご自身でマッサージしたり、筋肉の硬さを確認することは無いかと思いますが、自覚無くカチカチになっていることがあります。
脇は肩甲骨の外側の部分で、そこがカチカチと言うことは肩甲骨が外側にロックされて動きが悪くなっています。
先ほどと同じように、首の筋肉は肩甲骨とつながっていますので、肩甲骨の外側をゆるめて正常な位置に戻す→首の筋肉の緊張をゆるめる!になります。
やることが?微妙?なこと
アイシングは…?
「寝違え」で検索すると「まずは冷やすべし!すぐにアイシング!」って結構あります。
炎症ならアイシング?氷嚢で冷やしたら早く治るの?は微妙ですね。真冬に首に氷嚢くっつけたら、寒くてかなり震えますが、どうなんでしょう?
もし足の捻挫で足首腫れあがっている場合は迷わずアイシングします。
寝違いで首が腫れて表面が盛り上がっていればアイシングですが、そんなに分かりやすいのはレアケースで、だいたい奥の深部で炎症は起きてます。
炎症が起きている所だけピンポイントで冷やすことができれば、良いのですがたいてい周りの筋肉まで一緒に冷えてしまいます。
周りの筋肉が冷えると、血流が悪くなって硬くなり(=縮む)炎症している首の筋肉を更に引っ張ることも。
ですのでアイシングは炎症部分にはプラス・周りにはマイナスで作用します。
お風呂に入って温めてはダメ!って書いてあるサイトもあります。
炎症なんだから温めたらダメって理屈ですけど、これも炎症部分にはマイナスなんですが、周りの首とつながりのある筋肉は温まるとゆるんで(=伸びる)首の筋肉にはプラスに作用します。
なのでプラスとマイナスのシーソー状態が個人によって変わりますので、体験談も「冷やして楽に」「お風呂に入って楽に」両方あると思います。
10数年前はアイシング一辺倒でしたが、最近は「アイシングはNG」って言い出す先生もチラホラで出てきました。
私の考えは明らかに首が腫れたり熱があるケース以外は、市販の冷湿布で良いかと思います。
脇の腋窩(えきか)神経の障害?
「寝違え 治し方」で検索しますと、腋窩神経の改善で治す!が出てきます。
ちょっと前に漫画のゴッドハンド輝で「寝違いの原因は寝ている間に脇を通っている腋窩(えきか)神経を圧迫するから」っていうのが話題になりました。
今でもいろんなサイトで掲載されて、そのストレッチなど紹介されています。
神経的に下位の腋窩神経が上位の首の痛みにどう関係するのか?すいません私にはわからない理論です。
しかし神経の話とは別に脇をゆるめることで、肩甲骨が正常な位置に戻ります。
肩甲骨の位置不良で寝違えが起きているケースでは有効になります。
首に負担や痛みの無い程度の周辺筋肉のストレッチはアリかと思います。
寝違えの原因
睡眠中に不自然な姿勢が続いた
首が曲がった姿勢で熟睡してしまい、首の筋肉に血流が十分に行かない時間が続き、それがこりとなり起床時に痛みが出ることがあります。
普段は仰向けや横向けで寝ている方が、朝気がついたらうつ伏せで寝てて首を寝違えてることもあります。
時々「枕が合わなかったからですかね?」って聞かれることがありますが、枕を変えて2~3日後でしたら可能性ありますが、ずっとお使いの枕でしたら関係ないかもです。
ただ仰向けで寝る時に枕がかなり高く首が曲がった状態での睡眠は危険性ありますので低めの枕をお勧めします。
お酒の飲みすぎの泥酔での睡眠もあります。
首の筋肉疲労
前日に激しいスポーツをして翌朝、首の筋肉に痙攣が起こりこむら返りで傷めるはわかりやすい例です。
重い荷物を運んだり、赤ちゃんを抱っこして長時間お出かけしたような、首の筋肉使ったのかなぁ?でわかりにくい原因あります。(実は使います!)
腕の負担が肩甲骨を介して首まで上がり首がコルことがあります。
また首を動かさなくても、長時間じっと固定している場合でも疲労します。
パソコンや事務仕事、長時間スマホを見ていたなど、頭が前傾することで首の後ろの筋肉は前に倒れないように負担大になってます。
寝ている間に首が冷えた
冬場、睡眠中に部屋が極端に寒くなり首元を冷やして、こむら返りのような状態で首の筋肉が痙攣して痛めることがあります。
足のふくらはぎでも氷水に足を入れてしばらくすると、足がつって歩行時に痛みが残るんですが、そんなパターンに似ています。
夏場でも部屋のクーラーをガンガンに入れて、首を冷やして寝違えることもあります。
首こりのピークがきた
同じような状況「不自然な姿勢」「筋肉疲労」「冷え」でも寝違えになる人とならない人があります。
首肩の筋肉がやわらかくグニャグニャな人は多少変な姿勢や高さのある枕でも寝違う確率は低いです。
子供の寝相を見られたことがある方なら分かりますが、子供はびっくりするぐらい変な格好?首が曲がって寝てることがあります。
それでも子供は筋肉の柔軟性が高いので、寝違える確率は低いです。
しかし以前から首肩がガチガチに固まった人はギリギリなので、前日の作業、寝具の状態や気温などの影響を受けやすく、寝違う確率が高くなっています。
慢性的な肩こり首こりがピークまで来た時に、ちょっとしたきっかけの不自然な姿勢などが最後の一押で寝違うことも。
どのくらいで治るの?
軽~重度まで症状に幅がありますので、一概には言えませんが、通常3日~1週間程度で徐々に動く範囲や痛みが軽減していきます。
もし1週間経っても、痛みが全く軽減しないor更に悪くなるなどの場合は、他の疾患の可能性もありますので整形外科などの受診を考えましょう。
爽体庵整骨院で寝違えはどんな施術にですか?
やはり寝違えで痛めた首の「傷」を直接ゴリゴリ押したり、引っ張ったりはしません。
首の矯正で危険なボキボキもしません。
首と連結した肩や背中や肩甲骨周りの筋肉が硬くなっていますと、首の筋肉を周りからずっと引っ張り続け治りが悪いです。
その首の周りの筋肉をゆるめる手技で、傷の早期改善を目指します。
例えば肩甲骨の間の背骨周り筋肉がガチガチなことがあります。
「後ろを振り返って見る」の動作は2つあります。
①頭を横にねじる首の動き=首の骨の頚椎の動き
②身体の上半身を横にねじる動き=背骨の上の方の胸椎の動き
この2つの動作が協力して連動してる時は大丈夫ですが、肩甲骨の間の胸椎がガチガチで動かないと「後ろを振り返って見る」の動作は首の頚椎だけでグィーンと思いっきり頑張ってくれないと振り返れません。
そんな状態は首の筋肉への負担は大です。
ですので首の筋肉疲労の原因が胸椎が動いてくれないこともあります。
胸椎の周りの筋肉をゆるめ動きを良くして、頚椎への負担を減らすのも施術のひとつです。
その他首への負担になっている筋肉を探してゆるめていきます。
間接的なアプローチになりますので、施術の直後に首がグルグル回るようなことはありませんが、翌日には痛みも引いて動きが良くなるケースもあります。
ただ首の筋肉の疲労が蓄積され、傷が重症な場合は時間はかかります。
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